《あさいやすえのコーデコラム》#20リズムを持って多色小紋のコーディネート
こんにちは、こゆき庵あさいやすえです。今年初のコラムは#20❤︎本年もどうぞよろしくお願いいたします。
みなさんどのような年末年始をお過ごしでしたか?今回は、私自身がお正月付近になると袖を通したくなる箪笥の小紋のコーディネートから、多色小紋の垢抜けコーディネートヒントのお話です。
箪笥の着物のコーディネートはリズム!?動きを持って
たくさんの色で柄がリピートされている小紋。箪笥の着物で見かけるかもしれませんね。シンプルな着物よりコーディネートのハードルが高そうに感じませんか?着ると華やかな小紋達、コラムをヒントにぜひ袖を通してみてください。
コーディネートのヒントはリズムを持って。着物の個性に反対の動き、リズム♪を加えてみましょう。
Lesson1♪ 柄が詰まっている⇨柄が少ない
たくさんの柄が詰まっている小紋、帯は余白のあるポイント柄で柄を少なくしてリズム(動き)を。
帯の余白でコーディネートがすっきりします。
同じ花柄の帯ですが、帯には全面ではなくポイントで。次の動きは柄の面から。
Lesson2♪ 具象の柄⇨抽象柄
何かを描いている具象の柄には、線やストライプ、幾何学などの抽象柄を合わせて、柄の違いでリズムを作ってみます。
帯が変化すると、ぐっと垢抜けた印象になりますね。
渋い色の小紋にも、縦段の帯を持ってくるとしっとりモダンな印象になりませんか?
次は色に注目してみましょう。
Lesson3♪ 多色⇨色を揃えて少なく纏める
たくさんの色が使われている小紋、帯にもたくさんの色を使うと?取りとめない印象になるかも。ここは何度となく出るコーディネートヒント《色のしりとり》(=着物や帯などに使用されている色を拾い、小物などの色をそれに合わせること)で色を少なく纏めます。
着物と帯のトーンを合わせてしりとり。全体のスモーキーカラーに帯揚げはアイボリーで明るさをプラス。
こちらは小紋の地色と帯の色味を合わせ色のまとまりを(柄は幾何学)
小物は柄の御所車の色に合わせてみたら、クラシカルモダンな寅年コーデ?の出来上がり。
今度は柄の中の甘い色をしりとりして、桃色で抽象柄の髭紬の帯を。
コーデが春のまちの雰囲気に変化しますね!たくさんの色を使っている小紋ならでは。
たくさん色をしりとりできるので、色でイメージを変えて着回しの完成です。
新しいものを加えて着物ってサステナブル
さて私は新年に袖を通したくなるのはこの御所車の箪笥の小紋。お話したヒントをまとめての今の気分のコーディネートは
柄の色から、控えめな金の色を取り出してさりげないポイント柄の袋帯を、すっきり見せる白の帯締めと、少しの個性を帯揚げに。
小紋コーディネート、ヒントを元にコーディネートを組んで何か物足りなかったら、今のあなたに合うように、トーンが異なる帯揚げや、鮮やかな色の帯締めなど小さい面積でさらにリズムを作ってみてください。
私はいつもこの時期だけ着用したくなるので今回は松梅橘のおめでたい柄の半襟を新調。
KIMONO MODERNさんでは私も愛用している《正絹ふくれ織りお半衿》や
直線がすっきり感を出してくれる《博多帯》素材に存在感のある《よねざわ織り》など
箪笥の小紋に加えるとコーディネートが見違えるアイテムがたくさんです。
今の自分にマッチするように、少し新しいものをプラスしながら何代にわたっても着用できるのが着物の良き所。
最近よく聞く《サステナブル》な衣服だと思います。祖母が作った小紋での新年のコーディネート。
今の私に合うものとなりました。
毎年飾る、富山ガラスのお鏡と、土人形の虎。さあ寅年のスタートです!いろんなことにトライ!?今年こそトラベル!!? 一緒に楽しんでいきましょうね。
富山は雪模様でとても冷え込んでいます、皆様も暖かくして過ごしてくださいね。(最後ダジャレというね笑)