《あさいやすえのコーデコラム》#18少し差がつく配色のお話

こんにちは!こゆき庵あさいやすえです。もうクリスマス…お正月!!と、来年の運気なんかが気になる季節になってきました。

今回は、コーディネートに取り入れたい、お洒落な配色のお話を。

なんだかお洒落に、上級に見えるこの配色は?

素敵なインテリアの画像でも、

海外のファッションスナップでも、

とてもお洒落でメリハリの効いた、上級者の色使い。

オレンジとターコイズブルーのクッション、グリーンの背景に真っ赤なバック、豹柄のコートに水色のカラータイツ。

この配色の共通点は補色です。

補色とは、色彩学で使う、虹の色を輪っかにした色の物差し『色相環』の中で向かい合っている、メリハリの効いた色の関係の事。さっきの色たちを当てはめてみてくださいね。

主な補色の関係はこんな色たち。知っておくと使える配色です。

今回は、このすこし差がつく「一見関係性が無く、離れて見える色が作るお洒落な配色」をコーディネートに加えてみましょう。

取り入れるときはここを変化させて!

鮮やかな色同士の組み合わせは、お洒落だけどハードルが高そうです。。。こんな時はトーン(色味)を変化させましょう。

黄緑系と赤紫系の補色コーディネート。赤紫の付け下げに、渋いくすんだ黄緑系の帯揚げと、淡いペールトーンの黄緑のファーを。

色数を増やすと高度になるので、白いキャンパスのように無彩色の帯を持ってくるのも、補色の色を効かせるポイントです。

KIMONO MODERNのレース刺繍着物 葡萄でもこの配色が効きそうですね。

レース刺繍着物 葡萄

紫色と緑色、どちらも好きな色なので私はこの配色をよく使います(このコラムで遡ったらかなりありました)。

色の範囲や場所、それぞれの色のトーンを変えた、メリハリコーディネートです。

<黄色と青紫色の補色コーディネート>

レース着物ハナミズキ(販売終了色)

帯揚げにレース着物の黄色と補色の関係の紫を。トーンを淡くラベンダー色にすると儚く美しい配色に。

<オレンジ系と青系の補色コーディネート>

 

半幅帯-森の向こうで / Aラインドレープコート

上の画像を見て、「オレンジ系?この着物は茶系じゃないの?」と思われた方も多いかと思います。オレンジ色の絵の具にすこし黒を入れていくと、茶色になっていきませんか?そう、これはトーンの変化なんです。

茶系とブルーは、さりげなくお洒落に見える配色。私はこれも好きで密かによく使っています。

バッグなどの小物、自分の着物たちと補色関係にあるコートや羽織を選ぶのも上級者っぽくておすすめですよ。コートや羽織は室内で脱ぐので、冬の風景に色を添える気持ちで選んでみてくださいね。

ちなみに、この空色と栗色はイタリア男性が好む配色でもあります。お洒落ですよね。

最初は小さいところで

とはいえ、難しそうだな‥と感じたら、いつものコーディネートの小さい面積に補色を入れることから試してみて。

帯揚げと帯締めを、補色の離れた色の配色に。ベーシックカラーやプレーンな色の着物に、帯周りの小物を補色で。

帯の色と離れた関係の色を、帯留めに持ってくるのもいいですね。きらりと色がたくさんのこの帯留めは、小さくても存在感がありつつ、色のアクセントになりますよ。

帯留め-真夏の夜の夢

新作の名古屋帯でメリハリコーデ

レース着物-ハナミズキ / 京袋帯-孔雀と翡翠の実

淡く美しいレース着物ハナミズキのmintに新作の京袋帯「孔雀と翡翠の実」を組み合わせた、ワントーンのコーディネート。帯揚げに離れた紫色を。トーンを淡く揃えると、ラベンダーの花を思わせる、美しく夢見る配色になりませんか?

京袋帯-赤の幾何学

新作の京袋帯「赤の幾何学」の帯周りに緑の帯揚げを持ってきて補色コーディネート。このクリスマスを彩るメリハリの効いたお馴染みの配色は、補色の関係だったのです。合わせる緑も、鮮やかにしたり、穏やかにしたり、ご自身のイメージに合わせてチョイスしてみてくださいね。「好きな色の帯揚げを、トーンを変えて持つ!」これも密かにおすすめです。

ここで色の効果を効かせるためには、引き算も重要。帯締めには、補色の関係を引き立てるベーシックカラーを使うと纏まります。

赤×緑、なんだか難しそうにも思える補色ですが、取り入れるとお洒落に見えるメリハリ配色です。南天の花に、春のパンジーなど、クリスマスに限らず自然の中に溶け込んでいたりもしますよ。

黄色の銀杏に青空。そうそう、有名な北欧発の家具屋さんのロゴも、パッと目を引くこの配色ですね?

お洋服、景色、お菓子のパッケージなどなど、着物のコーディネートのヒントになる色を見つけて取り入れてみてくださいね。補色探偵も面白いですよ。

IKEAに行ってみたい(笑)自然満載の魚津よりお届けしました〜。