《あさいやすえのコーデコラム》#12 色の与えるイメージのお話

こんにちは、こゆき庵あさいやすえです。皆様どんな夏をお過ごしでしょうか?

今回は兼業している『ピアノ教室』の発表会でいただいたお花にヒントをもらって、色を使うヒントのお話をしたいと思います。

日々に色は溢れている。

自分がワードローブに着物が加わったことで日々が楽しく、世界が広がったので伝える人になりたい!とこんな風にコラムも書かせていただいていますが、長くやっているお仕事は街のピアノの先生です。2年ぶりのステージでの発表会にお花をいただきました。深い赤の薔薇に淡い色のお花を加えたアレンジ、とっても素敵です?

薔薇も枯れてきたのでアレンジをくずして、淡いお花だけを花瓶に。ラベンダー色が美しい。

こちらは、深い色味の赤いお花と緑で。配色美のアレンジも美しいですが、色から受ける印象イメージが変わりますよね。

さて、ここを着物で表現してみましょうか。

色合わせのヒントは なじませか メリハリか

最初はラベンダーのお花をイメージして、淡いピンクの着物を使って。

STEP① トーンや色を着物と統一して全体を《なじませる》と上品なまとまり感のある印象となります。

STEP② 帯揚げ、色はピンクで同じですが、トーンをビビットに変化。ほんのり《なじませ》

STEP③ 帯はそのままで、今度は色もトーンも異なる帯周りにしてみます。ほどよく《メリハリ》少し個性的でコーディネートに動きが出ますね。①よりキュートに見えませんか?

STEP④ 今度は帯もトーンを深く変化させて、帯周りも多色に。《メリハリ》の分量が増えたことで帯が主役のコーディネートに変化。色やトーンにメリハリを加えるとコーディネートは個性的に動きが出てきます。

続いてはもう一つの花の印象を深い色の多色の小紋を使って。

STEP① 柄の中の色をしりとりしたオレンジ色の帯で、小物もトーンを合わせて《なじませ》ます。秋に着用したいようなこっくりとした雰囲気に。

STEP② 帯揚げのトーンを淡い色に変化させて、トーンの変化で先ほどより優しいイメージがプラス。ちょっと《メリハリ》

STEP③ 同じトーンの変化ですが、今度は鮮やかなビビットトーンを加えると、色の《メリハリ》でモダンさがプラス。

色のメリハリが帯の分量になるともっと動きが出ますが、帯揚げの変化だけでも印象の変化感じていただけましたか?

色の計算、足したり、ひいたり。

色のトーン(淡い、鮮やか、深かい、くすみ‥)には、それぞれの持つ色の印象があります。その色を馴染ませるとコーディネートはまとまりやすく、イメージも統一されます。そこから、ワン!ツー!スリー!と少しずつ《メリハリ》をつけていくと個性や新しいイメージがプラスされていきます。

そして、《馴染ませ》のすっきりしたコーディネートが似合う方もいれば、《メリハリ》のついたコーディネートが似合う方もいるので、着回しを考えながら、どのステップあたりが好きかな?似合うかな?と研究するのもいいですね。

赤い花には、アレンジに使われていたカゴを加えました。いい感じ✨ 

着物だと、半襟に、お草履、カバンに、私はピアス。ヘアースタイルにメイク・・・とイメージを加えていくと、コーディネートがより楽しく愛せるものになっていきますよ。

写真は浴衣のビビットさからイメージを考えた近影。このビビットな浴衣は私の住んでいる富山県魚津市の夏のお祭りを盛り上げるべく、数年前にデザインされた《うおづ浴衣》。色に負けじと多色でコーディネート。私はスッキリに憧れますが、少しメリハリのあるコーディネートの方がどちらかというと似合います。(癖の強いのいけるタイプ)

ターバンにくるくる癖っ毛そのままで。エスニックな要素を加えていきます。

帯結びは《たなえり先生》のインスタライブで勉強したハの字カルタ結び。たなえり先生のインスタライブ、めちゃくちゃ勉強になっています。随分前に東京に受講しに行ったことがあるのですよ❤︎着用のキモノモダンの帯はこちら 山下洋輔さんがスペシャルゲストだったのでピアノを少し意識してこの帯で。

ほんとは海辺でお祭りの花火をバックに繰り広げられるジャスコンサート。去年は中止、今年は代案でホールで開催。

来年こそは皆さんの地域のお祭りも戻ってきますように。

お盆はゆっくり帯の練習や新作を見て、コラムも読んでくださいね。私もそうします。

今回のような多色着物の合わせ方はまた別のお話で。ではまた〜