<教えて!たなえり先生>#64-私が着物一年生だった頃
こんにちは、多奈ゑりきもの教室のたなえりです。今回は私は今のように着物を頻繁に着るようになった着物一年生の頃のお話を秘蔵写真を交えてお話しします。
はじめは週末着物から!
着物を頻繁に着るようになったのは2005年1月から。それまで着物を着ることはあっても、年に1〜2回程度でフォーマルシーンがほどんど。
それまでは「着物=フォーマルシーンで着るもの」という認識だったのですが、2004年年末に参加した着物パーティで、参加者のみんなが自由に、洋服のように着物を楽しんでいるのを見てカルチャーショックを受けたのと同時に、私も着物を日常で着たいと思ったのがきっかけでした。
とにかく「普段着」というところに重点を置いていたので、週末のあらゆるお出かけは基本着物!当時は気軽に着られる着物はウールとポリエステルの小紋しか持ってなく(木綿の着物が今のようにメジャーではなかった)手持ちもアイテムも少なかったので、コーディネートを工夫して週末着物を楽しんでいました。
とにかくマネをしてみる!
当時、すでにいろいろな着物書籍が出ていたのですが、コーディネートなどを参考にしていた書籍がこちら
実は雑誌の「七緒」とほぼ同級生なのです。(七緒は2004年秋に創刊)
肩肘を張らないリアルクローズな着物の楽しみ方を提案している七緒は、まさに私の目指しているところでもありました。いろんな商品があることを知り、次はこんなのが欲しいなとか、似たような着物を持っているから今度はこんなコーディネートしてみようとか、ここのお店に行ってみたい!などなど、夢を膨らませながら見てました。
掲載されているコーディネートを細かく見て、手持ちアイテムでいかにそのコーデに近づけるか!ある意味コーディネート力を鍛えられた期間だったと思います。
失敗も多々!
着物を着る回数が増えると同時にいろんな失敗も経験しました。(おそらく失敗と認識してないケースもあり)
2005年1月から他装の着付教室に通い始めたので、わりと綺麗に着られるようになったのですが、2004年の12月末に着た時の写真がこちら
おはしょりの長さ、やばいです。(笑)そして12月だというのに羽織ものナシ!(寒そう)
唯一の救いはコーディネート的に間違ってなかったことくらいです。この時は本当におはしょりの長さなんて気にもしてなかったです。(今みると黒歴史ですね)
その他にも、腰紐(当時はウエストベルト)がゆるすぎて裾がずるずる事件や、カルタ結び気が付けばほどけてる事件などなど、ひととおりの失敗は経験済みです。(笑)
しかし、そのひとつの失敗が次に着る時に「ここはこのやり方じゃダメ」とか「ここを注意しておこう」など、失敗しないための経験値として蓄積されていくので、とにかく着て出かけるということが部屋の中だけで着る練習よりも何倍もの練習となります。
当時は今で言う「着物警察」的な人もおらず、TwitterなどのSNSもあまり普及してなかったので、周りの目をあまり気にすることなく着物を着ていた気がします。
着物一年目、持っておくと便利なアイテム
こうやって写真で振り返ってみると、2005年の冬普段着に使える羽織を持ってなく、前述のように羽織ものなし(今では考えられない…)やショールを使ってました。
羽織は防寒の役目だけでなく、帯結びに自信がない時でもそっと隠してくれるので、まず初めに準備しておくアイテムに強く推薦します!
まとめ
こうやって振り返ってみると、今では考えられない着かただったり、コーディネートだったりということもありますが、誰もが通る道だと思ってます。(笑)
特に普段着はフォーマルの時のように絶対に守らないといけないルールと言うのは少ないし、昔に比べて選択肢も増えているので、洋服を選ぶように自由に着る物を選んだり、着かたを選んだりしていただいてよいと思ってます。
初級コースのレッスンの最後に「着物を着ることを楽しんでください」ということをいつもお伝えしています。楽しくないと続かないと思っているので、着物一年生の方でもベテランの方でも、自分が着て楽しくなるような着物を着て欲しいなと思います。