<教えて!たなえり先生>#61-足袋の基本知識について
こんにちは、多奈ゑりきもの教室のたなえりです。今日は足もとのおしゃれ“足袋”についてのお話です。
足袋の種類と着用シーンのルール
“足袋”とひとことで言ってもいろいろな素材や色などあるので、まずはざっくりと素材の種類と着用シーンについて。
白足袋は“キャラコ”と呼ばれる平織りの綿でできているものが多く、伸縮性はなく、ぱりっとした生地感が特徴です。
綿×ポリエステルの“伸びる足袋”なら、キャラコのように目が詰まった生地でできているうえ、伸縮性があります。
ポリエステル100%でできたストレッチ足袋は青みがかった白で光沢があります。
また裏地や底がポリエステル生地の場合足袋全体が柔らかいので、履いた時に指の形が出やすくなるのも特徴です。
素材 | 色 | |
フォーマル セミフォーマル | 正絹(羽二重) 綿(キャラコ) (綿素材メインの)伸びる足袋など | 白 |
カジュアル | 上記の足袋、ストレッチ足袋 麻・別珍など、何でもOK | 何でもOK |
フォーマルやセミフォーマルなどの場合、白足袋であれば特に問題はありませんが、着物や帯を選ぶ時と同様に相手のことを思いながら選びたいですね。
コハゼの数は何枚?
コハゼとは足袋の足首についている金具のことで、反対側についている糸にとめて足首を覆います。
コハゼの枚数が多くなると、足首の部分の長さが長くなり素足が見えにくくなるので、以前はフォーマルは5枚、カジュアルは4枚と言われていましたが、今ではそこまでルールが厳しくありません。
肌が見えるのが苦手な方は5枚、足首がむくみやすい方は4枚とご自身の好みで選んでいただいて大丈夫です。
おどりや茶道などの習い事で足袋を着用する場合、お流儀の好みなどもありますので、選び方が分からない時は先生に聞いてみてもよいでしょう。
サイズの選びかた
足袋のサイズを選ぶ時はまず靴のサイズと同じものを試してみましょう。キャラコの場合、多少大きくても一度洗濯すると少し縮みますが再び履くと足にフィットしやすくなります。
また、足袋メーカーによっては甲が高い方向けや足が細い方向けのなど、横方向のサイズ(靴でいうとワイズ)が選べる場合がありますので、より自分の足にフィットしたものを選ぶとしわがシワが少なく足をすっきりと見せるポイントにもなります。
靴のサイズがメーカーによって違うように、足袋もメーカーごとにサイズが微妙に異なります。ぜひ自分の足に合う足袋を見つけてくださいね。
色の選びかた
フォーマル・セミフォーマルの時は原則白足袋ですが、カジュアルの場合はどんな素材や色の足袋をコーディネートしてもOK。
アイテムの感覚でいくと足袋=靴下といったイメージですが、草履や下駄を履くと足袋が直接見えることを考えると、実は靴下というよりも、もはや靴の感覚!
色足袋や柄足袋に抵抗がある方は、まずはレース足袋など素材を変えるだけでも印象が変わります。
セミフォーマルシーンでさりげなくオシャレアイテムをプラスしたい時にも、白やベージュなどのレースを選ぶとキレイです。
素材感を楽しんだら次は色足袋にチャレンジ!面積は小さいですが存在感は抜群です。半衿を選ぶ感覚で色足袋を使ってコーデにアクセントをプラスすることもできます。
袴を履く時は足袋が見える分量も多くなるので、柄足袋もオススメです。
足袋の楽しみ方やお手入れ方法など、ぜひ過去のコラムも参考にしてください!