<教えて!たなえり先生>#56-基本の基、超簡単な帯結び
こんにちは、多奈ゑりきもの教室のたなえりです。今日は私が半幅帯や兵児帯で変わり結びをする時基本としている結びかたで、ベーシックかつ超簡単な帯結び「割り角出し結び」のご紹介です。
いろいろな帯結びに通じる基本の帯結び
今回紹介する「割り角出し結び」は私の教室の初級コースやゆかたレッスンの時に最初にお伝えしている結びかた。
なぜ割り角出し結びを一番始めにお伝えしているかというと、結びかたが比較的簡単で、しかもマスターできれば他の帯結びの理解度もアップ、さらにひとつの帯結びでいろんなアレンジが楽しめ、同じ結びかたでも雰囲気に合わせて帯結びの表情を変えることができるから。
私がYouTubeなどで紹介している半幅帯や兵児帯の結びかたは、割り角出しを結ぶことができれば、ほぼ応用がききます!そんな万能な帯結び「割り角出し結び」をぜひマスターしてください。
結びかたが分からなくなったら“片蝶々結び”
半幅帯や兵児帯の結びかたは創作結びがほどんど。多くの先生方がいろんな結びかたを考案しているので、結びかたがごちゃごちゃになってしまうこともあります。
割り角出しも例外ではありませんが、もし結びかたが分からなくなってしまった場合は、腰紐などを使って片蝶々結び(片リボン結び)をやってみてください。
細い紐だとほとんどの方ができると思いますので、半幅帯はその紐が太く硬くなっただけ。難しく考えずに、とりあえず片蝶々結びができたら割り角出しは完成します。
割り角出し結びの動画はこちら
やり直さない!アレンジのしかた
結ぶ度に長さのバランスが違ったり、全体的な仕上がりの印象が変わったりするのは創作結びの特徴です。
結ぶ回数が多くなればなるほど形は安定してきますが、帯の硬さや長さによっても仕上がりは変わってくるので毎回仕上がりが違っても大丈夫。
もし、うまくバランスが整わない時はアレンジの方法を知っておくと、結び直すことなく体力と気力の温存ができます。(笑)最後までにあきらめずにバランスを整えてみましょう。
①タレを入れる方向を変えると印象も変わる!
最後に残ったタレを下から入れる(基本)のか、上から入れるのか、はたまた途中から入れるのかで全体の印象が変わります。
②タレが中途半端に余った時は帯締を使う!
タレをくるくると巻いていて中途半端に余ってしまった場合は帯締を使ってくるくると長い部分を巻いてしまうとどんな長さでもバランスよく調整することができます。
③左右のバランスは羽根で調整!
結ぶ時は二つ折りにしている羽根の部分ですが、広げることによってボリュームアップします。バランスを見て片方だけ広げるのもアリです。
④帯下がり防止には帯揚や仮紐を利用!
帯が下がってくるのを防ぐには帯揚や三連仮紐が便利です。背中に近い部分にあてておくと帯の結び目が下がってくるのを防いでくれます。
紹介したアレンジはすべて基本の割り角出しからタレを入れる方向や羽根の開きかた、帯締、帯揚、三連仮紐を使ったアレンジでできます。
そして今回使用した帯はこちら!
ぜひ基本の割り角出し結びをマスターして変わり結びのバリエーションを増やしていきましょう!