<教えて!たなえり先生>#28- 帯締と三分紐

こんにちは、多奈ゑりきもの教室のたなえりです。今日は着物の小物の中で一番身近なアイテム〝帯締〟と〝三分紐〟のお話です。

帯締いろいろ

帯締は糸を組んで作る平組、丸組、冠組(ゆるぎぐみ)などと、布に綿を入れた丸ぐけがあります。花嫁衣裳や時代衣裳には丸ぐけが使われることが多いですが、日常的に使われているのは組紐タイプになります。

帯締のTPOについてですが、金銀糸が使われていて締めた時にボリュームがあるもの(太いものや丸いもの)はフォーマル向けと言われています。

シーズンでの使い分け

帯締のシーズン別での使い分けはざっくりと〝夏用〟と〝夏以外用〟に分けられます。

見分け方はレース組と言われるような帯締に穴が開いていたり、太い糸で組まれているものが夏用になります。

しかし、前述のレース組のような夏専用の帯締でなくても、結んだ時に細く見える冠組や幅の細い帯締(幅が1cm程度)は通年使える便利アイテム!

まずは冠組のような細目の帯締からアイテムを増やしていくというのも一つの手段ですよ〜!

キモノモダンの正絹帯締め-冠組yurugi

平組と冠組の表と裏

丸組の帯締の場合は気にしなくても大丈夫ですが、片面使いの平組や冠組にはオモテとウラがありますので確認しておきましょう。

平組の場合、両面使えるリバーシブルのタイプのものもありますが、フォーマルの時に使われるような片面が金or銀になっている場合、金or銀面がウラになります。

上がオモテ、下がウラ

冠組の場合は帯締の中心に溝があるかどうかで判断!溝がある方がオモテになります。

上がオモテ、下がウラ

平組の場合は房の付け根部分でも確認できます。山型に盛り上がってる方がオモテ、凹んでいる方がウラです。

帯留を使う時はコレ!

帯留を使う時は三分紐という通常の帯締よりも細くて薄く、短い紐を使います

三分紐の三分とは紐の幅のことを指し(三分≒0.9cm)、他にも二分紐(約0.7cm)や四分紐(約1.2cm)などがあります。

上から二分紐、三分紐、四分紐

房の部分は帯留を通しやすいように、短くなっていてまとめられていないのが特徴です。

三分紐類は基本一年中使用できますが、レース組の三分紐も商品としてありますので、そのような組み方の三分紐は夏用となります。

帯締の房はきちんと整えて保管

帯締の房の部分は、糸がそのままになっているタイプと〝撚り房(よりふさ)〟と呼ばれる糸を撚っているタイプがあります。

撚り房の場合はそのまま収納していてもそこまでくしゃくしゃになることはないのですが、糸がそのままのタイプはきちんとお手入れして収納することをオススメします。

お手軽アイテムとして房カバーもありますが、ブロックメモのような紙でくるんでおくと房が乱れることなく、次に使う時にきれいな状態をキープできますので、しまう前の一手間をぜひ実践してください!

着物専用に作られた帯締がほとんどですが、カジュアルな装いにはリボンやおしゃれな靴ひもなども使えますので、お好みの帯締を探してみてくださいね〜!

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