<教えて!たなえり先生>#27- 足袋の選びかた・楽しみかた
こんにちは、多奈ゑりきもの教室のたなえりです。今日は着物を着る時に欠かせない〝足袋〟についてのお話です。
足袋こそ奥が深い?
〝足袋〟と聞いてまずはじめに頭に浮かぶのは白い足袋だと思うのですが、今はカラフルな色・柄の足袋やコハゼ(足首部分の金具)が無いソックスタイプなどいろいろな選択肢があります。
コハゼのあるタイプは足袋メーカーによってサイズや形が違い、どれを選んでよいのか悩ましいところ。以前、主な足袋メーカー5社の比較をしたことがありますのでまずはそれのご紹介です。
私の靴のサイズは23.5cm、幅は狭め、甲は低めなので、足のサイズと形選べる場合はどれも細めのものを選んでます。
足袋の底の部分を見ると、メーカー毎に微妙に形が違うのが分かります。
足首のサイズも微妙に違います。
これを実際に履いた時がこちら。シワの出かたが違うのが分かります。(ちなみに足袋はシワなく足にフィットしている方がよいとされています。)
この時は新品の足袋をそのまま使って検証しているので、写真のようなシワの出かたになっていますが、本当は一度洗濯した方が正しい結果が出ると思います。
それ以外にも細かい違いがたくさん!大野屋総本店の人さし指の部分は他のメーカーに比べて尖っていたり、
えびす足袋はペアが分かるように足袋の裏に書き込めるようになってます。(上)、福助足袋はこはぜの付け根部分にくぼみがあり、糸が外れにくくなってます。(下)
えびす足袋のパッケージの裏には足のサイズが測れるようにいろいろと細工されてます。(これは便利!)
自分で選ぶのが難しいと思うのであれば、メーカー直営店に出向くか、お店やデパートのイベントなどで開催されている足袋採寸会に行ってみると自分にぴったりの足袋を選んでもらえます。(採寸はしてもらえなくても試着用の足袋を用意しているお店もありますよー。)
のびる足袋の活用
前述のように採寸や試着できる機会があれば良いのですが、それが難しい場合は甲の部分がストレッチ素材でできているのびる足袋で足にフィットさせる方法もあります。また、外反母趾などで普通の足袋が履けないという方ものびる足袋を使っている方が多いようです。
足の形に合ってない足袋を履くとどうしてもたるみやシワが出てしまうので、中に一枚薄手の靴下インナーや足袋タイツなどを履いて足袋のシワを出にくくするというような裏技もあります。(二枚重ねは温かいので冬にオススメ)
足袋インナーや足袋タイツ
逆に、のびる足袋の上からレース足袋などを履いてシワを隠したり、白足袋のニュアンスを変えるという方法もあります。
コハゼの数の選びかた
レッスンの時によく聞かれるこはぜの数について。以前は5枚コハゼは礼装用、4枚コハゼは普段着用と言われていましたが、今はお好みでよいと思います。
コハゼ一つ分足首の部分の被える部分が高くなるので、素肌が見えるのが気になる方は5枚、楽ちんな履き心地なら4枚といった感じで選んでいただいて大丈夫です。
またコハゼをかける糸についても、足のむくみなどが気になる場合は、上の方まで無理にとめなくても大丈夫ですよ〜。(私はいつも一番上を外してます。)
足袋ソックスで色柄にチャレンジ
洋服の感覚で気軽に楽しむならコハゼ無しのソックスタイプもオススメです。プチプラで色柄も豊富なので、とにかくいろんな色柄の足袋が欲しい時はコレ!そして着物はもちろん、洋服の時でも履けちゃいます。
夏場の素足が苦手な方にはこんな足袋ソックスも!
なかなか目立たないところではありますが、履物と同様、足もとのおしゃれを楽しんでくださいね〜。