<教えて!たなえり先生>#17-多奈ゑり的〝襦袢〟の選びかた

こんにちは、多奈ゑりきもの教室のたなえりです。ようやく襦袢を着ても快適な季節となりました。というわけで今回はワタシ的襦袢の選び方についてのお話。

〝襦袢〟と言っても、長襦袢、半襦袢、筒袖の襦袢と形も素材もいろいろなタイプがあります。私は年間通してどのタイプも使っているのですが、それをどのように着分けているかのご紹介です。

①長襦袢タイプ

長襦袢タイプは正絹、モスリン(ウール)、上下の素材違い(上はさらし、下はベンベルグ)の3種類を愛用しています。正絹とモスリンは主に冬(暖かい!)、上下の素材違いは少し汗ばむ春秋に着ることが多いです。

キモノモダンの綿麻タイプの長襦袢「爽sou」も長いシーズン着られるのでオススメの一枚。しかも天然素材で気持ちいい!

キモノモダンの綿麻の長襦袢「爽sou」

上下の素材違いはマジックテープで袖を付け替えることができ、着物に合わせて裄や袖丈を調整できます。また裾廻りの生地にベンベルグという素材が使われており、正絹、ポリエステル、木綿とどの素材とも比較的相性がよいので(この場合の相性が良いというのは主に静電気のお話)正絹やモスリンに比べ汎用性もありとても重宝してます。

変え袖タイプの身頃と裾廻りの素材違い長襦袢

②半襦袢(二部式)タイプ

半襦袢(二部式タイプ)は袖と裾廻りがポリエステルでできているものが多いので、主にポリエステルの着物を着る時に使ってます。比較的安価で買いやすく、お袖や裾廻りの色柄も豊富なので選ぶ楽しみもありますよ。

二部式の襦袢

半襦袢タイプは身頃がさらしでできていることが多いので、衿合わせがきちんとできればズレにくく、初心者さんにもオススメです。

③筒袖タイプ

筒袖タイプの襦袢はとにかくお手軽で気軽に着ることができます。裄の違いも気にしなくて良いし、さらしでできたシンプルなデザインのものであれば3種類の中で一番安価に購入できます。(なのでとにかく数が欲しいという方はコレ)

しかし、お袖の裄が短い分、着物が汚れるリスクが高くなるため、合わせる着物は汚れてもメンテナンスのしやすい木綿やポリエステルがオススメです。

キモノモダンの筒袖半襦袢「スカラップレースの半襦袢」

キモノモダンの「ワンピ襦袢」も筒袖になりますが、どのタイプも生地がとてもよいので、選ぶのに悩むところ。私は天然素材が好きなので、綿×麻や綿×ポリエステルタイプを愛用してます。

キモノモダンの筒袖長襦袢「ワンピ襦袢-綿麻ロリポップ」

透ける素材の着物の時は筒袖が透けて見えることもあるので(私はあんまり気にしないのですが)、気になる方はやはりお袖があるタイプの襦袢の方がいいかもですね。

自分にはどれが合ってる?

長襦袢か半襦袢か、自分にはどちらが合っているのか分からない。そんな時は、こんな風に選んでみてはどうでしょう?

『暑がりだから、一枚でも布を少なくしたい…』→だんぜん長襦袢!布の重なりが少なくなるので、その分(少しですが)暑さ対策になります。

『胴回りにタオルなどの補整を極力入れたくないな…』→半襦袢(二部式の襦袢)がおすすめ。布の重なりを利用しましょう。

『身長が高くて/低くて、ちょうどいい長襦袢を見つけるのが大変…』→丈が調整しやすい半襦袢(二部式の襦袢)がオススメです。

『胸にボリュームがあるから、衿合わせに影響しやすい…』→半襦袢だと布の可動域が広がるので、衿合わせの際にしっかりと胸を覆えますよ。理想の衿合わせに近づけます。

長襦袢も半襦袢も筒袖の襦袢も、どれもそれぞれいいところがありますので、ぜひ自分に合った襦袢を見つけてくださいね!着てて「快適!」って思うことが大切ですよ〜。

着物に関する裏技などのインスタライブ配信を不定期で行なってます。(Instagramのアカウントはこちら → @tanaeri_kimono)ぜひチェックしてみてくださいね〜。