<教えて!たなえり先生>#21- 衿合わせで決まる!身体の印象
こんにちは、多奈ゑりきもの教室のたなえりです。今日は着物の着姿の印象を決める一番のポイントと言える襦袢と着物の衿合わせについてお話したいと思います。
襦袢の衿合わせの基本
襦袢の衿合わせの位置と角度について分かりやすいように、トルソーの首の付け根と喉の凹みの部分にシールを貼ってみました。顔の形や首の長さ、肩巾の広さやなで肩、いかり肩によっても少し変わってきますが、基本的な考え方として参考にされてください。
この赤い目印が隠れるようにして襦袢の衿を合わせると、きっちりと正統派な清楚な印象になります。
のどのくぼみが見えるか見えないかくらいの衿合わせはフレッシュさも表現できるので、自分をどのように見せたいか、どのような着物を着るのか、また骨格や体つきによって似合う似合わないなどもあります。
この衿合わせの位置が高いとフレッシュな印象になるし、歳を重ねる毎に少しずつ下げていくと年齢に応じた印象の衿合わせを作ることができます。
ご年配の方やふくよかな方が、のどのくぼみが隠れるくらいにきっちりと衿を合わせていると、とても窮屈そうに見えてしまうこともありますし「着物初心者感」や「着物着せてもらいました感」が出てしまうことも。
逆にお子さまやお嬢さまが喉の凹みが見えるくらいに衿を合わせていると、おぼこさやフレッシュさが無くなってしまい可愛らしくない!なんてこともあります。
そして、首の付け根部分の衿が身体にくっついてないと、ちょっとだらしない印象になることも。(首の付け根の赤い印が少しだけ見えてます。)横から見ると衿が浮いているのも分かります。
硬い衿芯などを使ってると衿は浮きやすいので、衿が身体から放れがちの方は極薄衿芯(→こちら)やメッシュの衿芯オススメです。
着物の衿合わせの角度で胸の面積が決まる?
つづきまして、着物の衿合わせの角度についてです。半衿出すのを少なめにすると、着物の衿合わせの位置が上になってしまい、着物の衿合わせの位置から帯の上端線までの距離が長くなると(赤い矢印)胸の部分の布の量が多くなり、胸の面積が広く見え胸が大きくみえがちです。
なので、私は着物の衿合わせの位置を意図的に少し下げて、胸が広く見えないようにしてます。そうなると必然的に半衿をたっぷりと出さざるをえないというわけで…。(笑)
着物の衿合わせが上の方(半衿少なめ) 着物の衿合わせが下の方(半衿たっぷり)
首の長さや肩幅も自在に操る衿角度
つぎに肩の部分の衿の角度について。私の場合、襦袢の衿が立ちすぎると首が短く見え、肩幅が広く感じます。逆に衿が寝すぎると首がろくろ首みたいに長く見えるし、不思議なことにこれまた肩巾が広く見えてしまうという事態に。
なので、襦袢の衿の角度は首と顔のラインの交点と肩の端のライン(左)、着物は耳の付け根と肩の端を結ぶライン(右)にすると首の長さもほどよく、肩幅もそこまで広く感じさせない衿合わせをつくることができます。
襦袢の衿の角度 着物の衿の角度
体型も個性
今回ご紹介したのは私の身体を使っての実証実験(笑)です。お一人お一人身体つきはもちろん骨格も異なりますので、ひとつの例として参考になれば嬉しいです。
着物の着かたのコツやコーディネートなどのライブ配信を不定期で行なってます。ぜひインスタもチェックしてみてくださいね〜。(Instagramのアカウントはこちら → @tanaeri_kimono)
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