[20周年記念]復刻不可能なゆかた‐最新技術で再び。夏の夜の夢

多くの人の手が込まれた、人気の過去アイテム『夏の夜の夢』

20周年記念リバイバル企画‐第2弾

静岡県浜松の注染染めで表現された、美しい色彩と儚げに咲く椿が印象的な『夏の夜の夢』
夏らしい生地、職人手染めの温かみ、コーデの新しさや素敵なモデル画像など・・・たくさんの人の手が加わった、魅力たっぷりの人気アイテムでした。

『夏の夜の夢』は、真っ先にリバイバルの候補にあがったものの、年月を超えたリバイバル企画は、一筋縄ではいきませんでした・・・染屋さんとのやりとりの中で返ってきたのは、「残念ながら、全く同じ商品は復刻不可能です…」という衝撃の内容でした。

『染料』の規制‐環境配慮などの背景

なぜ復刻が難しかったのかというと、当時『夏の夜の夢』を製作したときの染料が、今では廃盤になってしまったからなんです。

実は近年、様々な規制により使える色が減ってきてしまっているんだそう。それは、キレイな水で染料や糊を洗って流す注染染めの技法の特徴から、環境に配慮した規制でもあるようで、「あの時の生地・色で、手染めでの復刻は不可能」という結果となってしまいました・・・。

画像は製作途中での一枚。（色がちょっぴり違います）
色や柄にとことんこだわり、妥協せず再現していきました。

最先端技術による復刻、注染の細部まで。

でもやっぱり、あの時みたいな良い色で、手染めの美しい色柄をどうしても表現したい・・・！そこで今回は、最新のプリント技術を駆使し、同じ色柄を抽出したセオα浴衣を製作することが叶いました。

わたしたちの20周年の経緯やこの浴衣に込めた想いをお伝えして、メーカーさんからもこの色柄を復刻させていただく許可もいただき、晴れて今回、数量限定にはなってしまいますがみなさまの元へお届けする準備を整えることができました。

ウラ話ですが、夏の夜の夢をとっても素敵に着こなして見せてくれたこのモデルさんも、今は引退されてしまっています。デザイナー、職人さん、お針子さん、モデルさんなど…たくさんの人の手が加わって完成し、長く愛される商品になったこと。そして、今回の復刻にあたっても、たくさんの人の想いと手が込められこうして実現したことがとても幸せなことと感じています。

『一期一会』という言葉がピッタリの『夏の夜の夢』が、さらに時代を超えて愛されていきますように。